ランデザインスタッフの日記

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Blog – こどものつぶやきと、空と

2017-10-03

月刊誌『母の友』に童話が掲載されました

コピーライターの彩です。
今月発売の11月号特集「子どもに聞かせる一日一話」に、
童話作品『会いにいかなくちゃ』を掲載していただきました。
この童話は今年3月、メビック扇町から発行された
コラボ事例集2017『逢いにいかなくちゃ。』のために
書き下ろした物語がもとになっています。
続きがどうしても書きたくなって、できあがった物語。
事例集を読んでいただいた方も、そうでない方も、ぜひご一読くださいね。
(童話作家のペンネームは「なみもとあや」です)

ちなみに『母の友』の創刊は1963年。60年以上続く月刊誌です。
広告をとらず、一つひとつのテーマをしっかりと掘り下げて書かれた記事は、
私にとっては社会への窓、ものごとの考え方の基軸もなりました。
子どもが大きくなっても読み続けたいと思う月刊誌です。

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by Aya | 2017-10-03 15:50 | こどものつぶやきと、空と

2017-09-07

ブログエッセイ おやすみなさいの枕元 Vol.3

『とべ!ちいさいプロペラき』(福音館書店)

コピーライターの彩です。
最近会った人から「ブログの絵本の紹介、楽しみにしています!」
と言われてびっくり。読んで下さっているんだ〜!
というわけで、久しぶりの「おやすみなさいの枕元」です。

うちは長男も次男も、特に“ひこうき派”ではなかったのですが、
小さなころにくり返し読み聞かせた本です。
子どもが「読んで!」ということもあれば、私が選んでこの本を読むことも。
今思うとわたしは、この本の主人公・ちいさいプロペラ機と、
じぶんの子どもたちを、重ねあわせて読んでいたのかもしれません。
はじめて広い空に勇気を奮い起こして飛びたつちいさなプロペラ機と、
いずれ親元を離れて広い世界へ飛びたつであろう子どもたち。

ある日、格納庫で、ちっぽけな自分の姿を知り空を飛ぶ自信をなくすプロペラ機に、
おおきなジェット機はやさしく語ります。
「げんきをおだし、プロペラくん。ひろいそらでは、
ぼくらのおおきさのことなど わすれてしまうよ」。

子どもたちが、いざ広い世界に飛びたとうとする時、
母であるわたしはどんな言葉をかけるのでしょうか。

子どものころの「おおきい」とか「ちいさい」とか、
「はやい」とか「おそい」とか、
「つよい」とか「よわい」とかっていうのは、
この広い世界と長い人生にとっては、たいしたことがないのかもしれませんね。
この本を久しぶりに取り出して、そんなことを思った私です。

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by Aya | 2017-09-07 15:14 | こどものつぶやきと、空と

2016-10-13

ブログエッセイ おやすみなさいの枕元

『ルリユールおじさん』(理論社刊)

コピーライターの彩です。最近ブログでは“Rocioコラム”が続いていたので、ここでちょっと一休み。絵本の話題です。

私たち大人が読む本といえば小説や実用書、雑誌などが主になり、なかなか自分のために絵本を手に取って読むということは少なくなります。けれど大人にとっても素敵な絵本ってたくさんあるんです。『ルリユールおじさん』も、そんな一冊。数年前、初めて手にして、私が胸を打たれた絵本です。

ルリユール(reliure)とは、フランス語で「製本」のこと。さらにいうと「手作業でつくる本の装丁や技術」のこと。一人の女の子ソフィーと製本職人のおじいさんが、一冊の本を介して心を通わせる物語です。なんでも簡単に手に入る使い捨ての時代に、ルリユールおじさんは、その丁寧な手仕事をもって大切なことを教えてくれます。「わたしは魔法の手をもてたのだろうか」。その一言に、すべてが詰まっている気がします。パリを舞台にした、いせひでこさんの絵もすばらしく、その世界観に引き込まれます。本を愛する人、手仕事の美しさを知る人にぜひ読んでもらいたい一冊です。

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by Aya | 2016-10-13 12:35 | こどものつぶやきと、空と

2016-06-30

ブログエッセイ「たくさんの想像力」

「育てる」ことが好きなんじゃないかと思うことがあります。
思い返せば子どものころから、たくさんの生き物を育ててきました。
イヌ1匹、ネコ2匹、ウサギ5匹。これだけでも結構すごいと思うけれど、
それに加えて飼育ケースではカメ、金魚、ザリガニ、ヤドカリ、カブトムシ、
ダンゴムシ、カタツムリまで飼っていました。
生き物たちは、それ相応の世話が必要でした。
エサや飼育環境は図鑑などで調べたり、友だちに聞いたりしました。
そして幸せそうに暮らしているかなと毎日飼育ケースの中を眺めました。
そんな時の私のココロは、すっかり飼育ケースの中にありました。

そんな観察と空想の時間は、私の子育てのベースになっているのかもしれない。
最近わが家に子ネコがやって来て、子どもたちと遊ぶ姿を眺めながら
そんなことを思います。
あのころの家族だったイヌやネコ、飼育ケースのカメやヤドカリが、
私に「育てる」ことの第一歩を教えてくれたんじゃないかと。
育てるということは、意思の疎通ができない小さな生き物に
気持ちを巡らせ、環境を整えてやること。
それは育てる側に「たくさんの想像力」が求められる。
小さな生き物たちが、命を持って私にそれを教えてくれたと
今になって思うのです。

子どもたちはそれぞれに、子ネコとの関係を築いています。
相応の想像力を使って、子ネコと会話をしています。
言葉の話せないネコから、子どもたちは何を受け取るのでしょう。
猛スピードで成長するネコの姿に、何を想うのでしょう。
またいろいろと想像を巡らせる母なのです。

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by Aya | 2016-06-30 13:49 | こどものつぶやきと、空と

2016-03-26

ブログエッセイ「おやすみなさいの枕元」

『ははがうまれる』(福音館書店刊)

コピーライターの岩村彩です。
わが家はみんな「読むこと」が大好きです。
大人にとっても子どもにとっても、
眠りにつく前のベッドの中での読書の時間は、至福のひととき。
ベッドに入り、枕元のあかりをつけて、
めいめいに好きな本を読んでから眠ります。
子どもたちは、空想の世界の旅を楽しんで。
「おやすみなさいの枕元」では、そんなわが家のだれかが読んだお気に入りの本を、
少しずつ紹介したいと思います。
今回は最近わたしが読んだエッセイ集『ははがうまれる』(福音館書店刊)を。

3月の終わりに、長男の誕生日がやってきます。今年は13度目。
毎年この日になると、長男がうまれた日を思い出すとともに、
「わたしの中に“母親”という役割がうまれて○年なんだなぁ」
と思いつづけてきました。
未熟なわたしが、こどもを育てるという大仕事を始めて○年だと。
なので、この本のタイトルを見たときに、
「あ、同じことを思っている人がいるんだ」とうれしくなりました。

作者の宮地尚子さんは、精神科のお医者様です。
出産された友人の、今まで見たことのなかった彼女の表情や言葉にふれて
「子どもが生まれただけではなくて、母も生まれたのだ」と感じられたとか。
みんな子どもの誕生とともに「母親」として生まれるんですね。
第一子でも第三子でも、みんな「その子どもの母親」として、また生まれる。
だからベテランママなんていない。
こんなわたしも日々悩み、試行錯誤しながら、子育てしているんだから。

本の中には、宮路さんが悩みながら子育てされる姿、
母として、女性として日々感じられることが綴られていて、
「あぁ、そういう感じ方もあるのか」と新鮮な気づきがたくさんありました。
いつまでたっても子育てに「慣れ」ないわたし。
あんな言い方するんじゃなかったと、後悔しているわたし。
そんなわたしの心に、風通しのいい窓を作ってくれたような、
そんな気持ちになる一冊でした。

by Aya | 2016-03-26 08:38 | こどものつぶやきと、空と

2016-03-01

ブログエッセイ「うしろの風景」

コピーライターの岩村彩です。
「うしろの風景」では、先月のわが家でのできごとを
ふり返ってつづってみたいと思います。

「そろそろオニの季節やな」。
長男と次男は、娘にそんなことを言っておどかします。
末っ子の娘は、そのたびに神妙な顔つきになります。
節分の季節が近づくと、お店や商店街のあちこちで「オニ」に出会います。
大人から見るとイベント商戦。でも子どもにとっては、恐ろしい季節です。

もっとも恐るべきなのは、保育園の節分イベント。
太鼓の音とともにうなり声をあげてやってくる赤オニと黒オニを、
子どもたちが豆を投げつけて退治するんだとか。

「年長のときにオニにさらわれそうになって怖かったわ」
「鬼が島ではカチカチの布団で寝るんやって!」

どこでそんな知識を得たのか、
本当にさらわれそうになったのかは謎ですが、
長男と次男は娘の前でそんな話をして、節分気分を盛り上げます。
娘の妄想はふくらむばかり。
オニが来ては大変だと思うのか、いつもよりちょっと「おりこうさん」の娘です。
そういえば、今やこうして笑っている男の子二人も、
園児のころは本気で怖がっていたっけ。

成長するにしたがって、子どもたちはオニが伝説の生き物だと分かってきます。同時に大人に近づくにつれて、オニよりも怖い現実があることを知ります。「オニが来る」よりもずっとずっとつらいことを経験するかもしれません。大人になるっていうのは、そんな世の中を懸命に生きていくということ。何があってもその先に希望を持って、朗らかに、そして堅実に生きていくんだよ、子どもたち。

3月。ひな人形が飾られたわが家のリビングで、そんなことを考えている母です。

by Aya | 2016-03-01 12:59 | こどものつぶやきと、空と

2016-02-20

ブログエッセイ「2月の庭で」

コピーライターの岩村彩です。
2月の庭はさみしいけれど、よく見ると木々が春の準備をする姿が、あちらこちらに見つかります。すっかり葉を落としてしまったバラの木々には、たくさんのまっ赤な、本当にまっ赤な小さな芽が、春に向けて今か今かとスタンバイしています。その時が来たら、ここぞとばかりにいっせいに、力いっぱい芽吹くんだね。

子どももそんなものかもしれません。無理に引っぱって伸ばしてやるよりも(それは時に必要なのかもしれないけれど)、本当は2月の庭みたいに、気づかないくらい小さくて、けれどまっ赤なエネルギーを小さな体にためていて、芽吹く時期を待っている。やがて時期が来たら芽を出して、大空へと枝を伸ばし、花を咲かせる。

その時まで、待てる親でいたい。殺風景な冬の庭を歩きながら、そんなことを考えている母です。

by Aya | 2016-02-20 12:37 | こどものつぶやきと、空と

2015-03-20

『樹』〜卒業する子へ母の歌える〜

コピーライターの岩村彩です。

先日、長男の小学校の卒業式がありました。
「最高の6年間だった」と長男。

世界は広く価値観もさまざま。
小さな教室に、街に、国に満足することなく、
大らかに、朗らかに、生きていってほしいと願う母です。

担任の先生が、学級通信で村野四郎さんの
こんな詩を送ってくださいました。

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『樹』 〜卒業する子へ母の歌える〜 村野四郎

おまえが入学したときは
まるで かよわい苗木のようだった
枝もなく そして葉もなかった
けれどもきょう おまえを見るときの
大きなおどろきに胸をうたれる
おまえの幹は しっかりとし
さしかわす知恵の枝々
風にそよぐ やわらかい感情の茂り

おお この美しい成長はだれがくれた
わたしは おまえといっしょに
このゆたかな恵みに
こころから感謝しよう

おまえは まだまだ大きくなる
やがて花をさかせるだろう
梢は空にひろがるだろう
そして 深々とした おまえの茂みは
数しれない小鳥たちの
ねぐらになるだろう

おお そのとき
大きな おまえの樹のかげに 
どんなに美しい夢を
わたしは結ぶだろう
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by Aya | 2015-03-20 14:07 | こどものつぶやきと、空と

2014-05-27

最近出逢ったすてきな詩

コピーライターのあやです。最近、こんな素敵な詩に出逢いました。

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「天国」  新美南吉

おかあさんたちは
みんな一つの、天国をもっています。
どのおかあさんも
どのおかあさんももっています。
それはやさしい背中です。
どのおかあさんの背中でも
赤ちゃんが眠ったことがありました。
背中はあっちこっちにゆれました。
子どもたちは
おかあさんの背中を
ほんとうの天国だとおもっていました。
おかあさんたちは
みんな一つの、天国をもっています。
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新美南吉さんといえば「ごんぎつね」などの童話が有名ですが、
詩も書かれるんですね。
わが家の子どもたちは、思春期の入口にさしかかった長男とわんぱく盛りの次男、そして自我が芽生えはじめた長女。
楽しい毎日ばかりではありません。
イライラして叱ったり、関係がうまくいかなくて悩んだり。
むしろそんな時の方が多いかも…と思う毎日。
けれど、そんな時この詩を声に出して読んでみると、
新美南吉さんの紡ぎ出す世界に引き込まれて、
言葉に心が解きほぐされるような気がします。
背中で寝息が聞こえた、あのいとおしい時間が思い出されて、
肩の力がゆるむような、胸が熱くなるような気持ちになります。

母はいつまでも母ですね。
そして言葉の力の大きさに、ライターとしてもまた身の引き締まる思いがするのでした。

by Aya | 2014-05-27 13:40 | こどものつぶやきと、空と

2014-04-10

「デジタルデトックス」の話

langdesignでコピーライターをしながら、3人の子どもを育てるあやです。久しぶりのblogです。
愛読雑誌、福音館書店『母の友』4月号に「スマホに子守りをさせないで」という記事が載っていました。3歳の娘が退屈しだすとついついスマホを渡してしまう私、6年生の長男の調べ学習はiPadでの我が家。なんとも読むに苦しい記事でした。

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by Aya | 2014-04-10 12:16 | こどものつぶやきと、空と

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