ランデザインスタッフの日記

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2016-10-13

ブログエッセイ おやすみなさいの枕元

『ルリユールおじさん』(理論社刊)

コピーライターの彩です。最近ブログでは“Rocioコラム”が続いていたので、ここでちょっと一休み。絵本の話題です。

私たち大人が読む本といえば小説や実用書、雑誌などが主になり、なかなか自分のために絵本を手に取って読むということは少なくなります。けれど大人にとっても素敵な絵本ってたくさんあるんです。『ルリユールおじさん』も、そんな一冊。数年前、初めて手にして、私が胸を打たれた絵本です。

ルリユール(reliure)とは、フランス語で「製本」のこと。さらにいうと「手作業でつくる本の装丁や技術」のこと。一人の女の子ソフィーと製本職人のおじいさんが、一冊の本を介して心を通わせる物語です。なんでも簡単に手に入る使い捨ての時代に、ルリユールおじさんは、その丁寧な手仕事をもって大切なことを教えてくれます。「わたしは魔法の手をもてたのだろうか」。その一言に、すべてが詰まっている気がします。パリを舞台にした、いせひでこさんの絵もすばらしく、その世界観に引き込まれます。本を愛する人、手仕事の美しさを知る人にぜひ読んでもらいたい一冊です。

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by Aya | 2016-10-13 | こどものつぶやきと、空と

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